忍者ブログ
サイト「Related Worlds」に関するつぶやき。
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

JX-ENEOS童話賞 授賞式のこと。

この記事を書くに至るまで、なかなかどうして時間がかかったかと申しますれば、あの日の出来事と、自身の気持ちの整理がうまくできなかったからでございます。

11月21日(金)都内某有名ホテルにて、このたび優秀賞をいただきましたJX-ENEOS童話賞の授賞式が行われました。授賞式という場に招待を受けるというのは人生初のことであります。
想像をはるかに超える豪勢な式でした。式とその後に行われたパーティで計何百人いたのでしょうか。

控室で初めて『童話の花束 その45』を手にしました。
私の作品のイラストは山形彰吾様に描いていただいたようです。事前にご本人様とはお話しをしてはいないのですが、私の想像通りの素敵なおじさんズを描いていただきましたことに感激。
誰でも読めるようにルビも全てふってあり、とにかく、ひとつの本として世に出してもらえたことがなによりも嬉しく思いました。
これが全国の教育関係施設およびサービスステーションのみならず、広く海外にまで届けられるとは…!この作品集が老若男女どれだけ多くの方々の手に渡るのか、もはや私の想像の域を超えてしまっています。

さて、授賞式。
拍手で迎えられ、目の前に広がる壇上に仰天しました。なんというか、陳腐な言葉ではありますが、まさにテレビで見るような世界です。小学生以下の部から順々に壇上に呼ばれ、JXグループの各社長の手から賞状を授与されます。壇上に上がる際に、受賞者のプロフィールを司会役の女性アナウンサーが話してくれるのですが、もうそんなもの一切頭に入ってこないほど緊張していました。
そして最優秀賞作品の朗読。作品ももちろん素晴らしいのですが、中井貴惠さんの朗読には大変感動いたしました。私自身、現在そういった仕事もしているため、とても勉強になります。こう、すーっと情景が頭の中に広がってくるんですよね。ああ、こんなふうに自分の作品を読んでもらえたら最高だろうなと思わずにはいられませんでした。

授賞式のあとは記念パーティです。
ホテルの食事が食べ放題!…ですが、私にとってはそんな場合ではありません。緊張をずーっと引きずっている身としては、食べ物などほとんど喉を通りません。
受賞者の方々のお話をうかがうことができました。なんというか、自分がいかに今まで狭い世界にいたのか思い知ることになりました。「今まで私は一体何をしていたのだろう」というちょっとした悔しさ。いや、「ちょっとした」ものではないくらい家に帰った後、悔しい思いをしました。今まで数々の童話賞等に応募し、賞を取られてきた方がおられるんですよね。一方で私は、夢を児童文学作家としているにもかかわらず、日本にどのような児童向け文学作品の公募があるのかを知らない。どこか、今回の童話賞で優秀賞を取って満足している自分がいる。それがちょっと許せない。

薫くみこ先生に挨拶へ伺った際、「がんばって!」とお声をいただきました。この業界(児童文学)は若い人が少ない。もっと若い人に頑張ってもらいたい。薫先生のお言葉を励みとして、今後はもっと頑張ろうという気になれました。

今回の受賞がある意味で私にとってのスタートになる。
優秀賞で満足などしていられません。次は最優秀賞をとりたい。他の賞にもばんばん挑戦。
パーティの後、受賞者の方とは「またお会いしましょう!」とお別れしてきました。それがたんなる夢や希望に終わらないように、今からでも遅くない、私はどんどん先に進みます。


追記となりますが、第45回JX-ENEOS童話賞の受賞作品集『童話の花束 その45』は、現在公式ホームページにてプレゼント企画が設けられております。送料分の切手を同封するだけで、ご自宅まで届けてもらえます。みなさま、これを機にぜひお手にとってみてはいかがでしょうか。
詳しくは⇒http://www.jx-group.co.jp/hanataba/stories/hanataba/
PR
コードブルーと皿屋敷(エレベーター・ガール上げました)。
「エレベーター・ボーイ」を書いたのがもう一年以上前のことになるので、ということは「エレベーター・ガール」の冒頭を書いたのも一年以上前になります。
冒頭書いて、おばあちゃんが脚の骨を折って、それでずいぶんと長い間ストップしていました。ところが、一度書こうという気になったら、最後まで書ききってしまえたのです。自分でびっくりです。

Side:Bと銘打ちました、こちらはヒロト君こと、篠宮裕人のお話となります。
思えば、かなえさんの視点で描いた篠宮さんの姿は、かなえさんにとっては「自分を助けてくれた人」ということになるので、カッコよく見えて当然なのです。
ただ実際は、そーんなカッコいい人でもないのよと。以前にも書いたことがありますが、私が描くヒーローはどこかカッコ良くて、またどこかカッコ悪いのです。裕人に関しては、とにかく「自分には無理だ、無理なんだ」と言い張るばかり。でもそこで頑張っちゃうあたり、私はこの裕人というキャラクターが好きです。

いただいたコメントに以前、このようなお返事をしたことがあります。
⇒「ただそれは、単なる正義感だけで動いたものではないように私は思います。裕人にはもしかすると、かなえを助けることで得られる何かがあったのかもしれません。」
(2013.12.22 「フーラス14-3更新+エレボーイお返事」より)
あまり、作品に関して作者自身で解説はしたくないのですが、つまり、かなえを助けた裕人には常に祖母への想いがあったのだと思います。

突然ですが、コードブルーの放送を実際に聞いたことがありますか。

ちなみに、コードブルーとは、病院内における緊急召集のことです。心肺停止などの患者の容体が急変した際に、手の空いている医師や看護師は担当がどのような科にも関わらず、とにかく現場に駆けつけなさい、という命令です。スタットコールとも呼ばれるそうです。
病院内の内線電話には、すべてこのコードブルーに直通するボタンが存在します。
私は職業柄、過去に三度ほどこの放送を聞いたことがあります。当然、年に二回あるかないか、滅多にかかるものではありません(私が行っていた病院に限ることですが)。
初めてこの放送を聞いた時は、なにせ初めてだったものですから何が何だかわかりませんでした。ただ、二度目に聞いた時は、それがどういう意味を指しているのかを当然わかっていたので、怖くて仕方ありませんでした。自分と同じこの院内に、命の危機にさらされている人がいると思うと、自分には何もできることはないのに、とにかく心臓がどきどきして自分の仕事が手につかなくなってしまうほどです。

上にも書きましたが、コードブルーは患者が急変した際にかかります。そのため、どれだけ医師や看護師が懸命な処置を施しても、助からない、ということも少なくないのです。
そうして亡くなってしまった方がいるということも私はよく知っているので、だからせめてこの話の中ではみんな助かってほしい、という思いも込めて書きました。


ちょっと話が暗くなってしまったので、明るい話を。

落語の皿屋敷が大好きなのは、私です。
初めて聞いたのは、高校生の頃。女流落語家さんでした。そらもう、女の人がお菊さん演じるのだから、実にリアリティのあるお菊さんでした。
皿屋敷といえば、管理を任された十枚あるはずの大切な皿が、一枚足りないということになり(本当は一枚隠されてしまっていた)、その咎を受けて井戸に切り捨てられてしまうお菊さんのお話。井戸から現れるお菊の幽霊が皿を一枚、二枚と数えていって、九まで数えて一枚足りないと嘆く場面を見ると、呪われてしまいます。

落語の皿屋敷はその後のお話。
幽霊お菊があまりにもべっぴんだって噂で、町の男どもがお菊さん見たさに皿屋敷へ行きます。九枚まで聞くと死んでしまうなら、六枚ぐらいで逃げればいい、とそんな具合です。実際に見たお菊はやっぱりいい女。噂が噂を呼んで、毎晩のようにお菊の見物人があれよあれよと増えていく。増えれば当然身動きとれず、六枚くらいで逃げるって算段が、そうもいかずにとうとう九枚まで数えるところを聞いてしまった――!
とまあ、最後までは書きませんが。
「おきーくちゃーん!!」
「はあーい♥」
このやりとりが実にいい!
それまでお堅いものを想像していた私ですが、それを聞いて覆されました。落語って面白い!
作品にユーモアを持ってくるなら、落語から学ぼうと思いました。


さて、珍しく長く語りすぎました。
そろそろこのへんで終わりにしましょう。
さっそくの拍手、ありがとうございます。

……先日の授賞式のことも語らねば。
冬仕様
これといって小説の更新はありませんが、サイトトップの画像を冬仕様に変更しました。
ハルヒサ様の画像は本当にだいすきです。
凍てつく氷のような、されどシャキッとした澄んだ光の色。惚れました。

さて、画像変更とともに、お知らせさせていただきました。
先日(11/11)、当サイトは5周年となりました。また、11/26は『魔法の石フーラス』の連載5周年でもあります。
ということで、いろいろ募集します。リクエストなんでもこいやーヽ(*´Д`*)ノ
詳細はサイトトップをご確認いただければ嬉しいです。

……特に来なければ、私一人で考えるんだから(゚ー゚;


山陰地方(島根・鳥取)と近畿地方(兵庫・京都)へ旅をしてきました。
主には、出雲大社と鳥取砂丘と天橋立。城崎温泉にも行ってきましたよー。
写真は八重垣神社の鏡の池です。占いの和紙に十円玉ないし百円玉を乗せて、その沈む様で良縁の様を占います。早く沈めばそれだけ早く、近くに沈めば相手は近くに。
私は二分とかからずすぐ近くで沈みました。あれ、うーん? 近く? 誰かいたかな。
写真見ていただくとわかるかと思いますが、沈まない人は本当に沈まないみたいです。紙は長らく浮かべど、小銭の所だけ穴が空き、小銭だけ水に落ちる、とそんな紙も。それもまたショック。そして、私のすぐ後に占った方の紙を見ていても、風もないのに不思議なくらいにすすすーっと先へ先へ流されていくものもありました。なんと面白いことでしょう。
八重垣神社は古い神社で、最寄りの松江駅からはバスでがたごとずいぶんと離れたところにあるのですが、さすがは良縁の神社。若い方々がたくさんおりました。面白い体験ができるので、みなさまもぜひお近くを旅行された際は、お立ちよりになられては。


旅行に関してはまだ語りたいことは山とありますが、このあたりでひとまずやめておきましょう。

ここ数日の春野は、すでに掲載中の『エレベーター・ボーイ』のSide:B『エレベーター・ガール』を書いています。
Side:Bということは、つまりエレボーイにおける幽霊少年サイドのお話となるわけですが、これがまたちゃんとドラマがありまして。かなえさん、ちゃんと出てくるんですが、このままの予定だと、中心は祖母と孫になりそうです。
本編にありました、二つのコードブルー。Side:Bはもう一つのコードブルーを扱っています。多少専門的用語も出てくるかな。
早めに公開できるように頑張ります。


と言ったところで、明日は緊張・緊張・緊張!のJX-ENEOS童話賞授賞式です。
出来上がった本「童話の花束」を受け取る日でもあるので、とても楽しみなのですが、とても緊張しています。
終わりましたら、またこの場でご報告いたします。

では!



フーラス15-4更新しました。
「もっとも、僕にこの先の話を聞く意味があるのかはわかりませんが……」
――Alexander Artos

このシーンを考えていた当初(だいぶ昔ですが)、アレックはグライフィーズからの攻撃に、赤い攻撃魔法と姿変えの呪いの他、もう一つ呪いをかけられていたことには気づいていないという設定でした。
ですが、物分かりの良い彼のこと、そんなことに気づかないはずがないだろうと考え直しました。
敬語になるとなおのこと不機嫌度が増しているようにも見えますが、きっとすべて、不安の裏返しで冷静になれないのだろうなと気づいたのが今回のシーンを書いていてのこと。
書き始めてから私自身で新たに気づくことはたくさんあります。登場人物たちが一から十まで私に教えてくれるわけではありません。


話は変わりますが、明日の夜から出雲に出かけてきます。念願の出雲大社!
出雲、松江、鳥取と、最後に天橋立を見て東京に帰る3泊3日(車中泊含む)の旅です。
写真ばんばん撮るぞーヽ(*´Д`*)ノ




フーラス15-3更新しました。

『今日のこの日のこと、俺は、俺を一生許せません。』
――Brett Lindgren



ということで、魔法の石フーラス15-3を更新しました。

お読みになって頂いた方にはすでにおわかりかとは思いますが、15-2まではシルマが今までさんざん夢で見てきた話のことです。シルマが今まで見てきたものは、すべて王子の顔に影がかかっていたり、王子の名前に繋がるような会話は一切聞こえなかったりといったような細工が入っていたようですが、今回はすべてその細工が解けています。

15-3からは、その話の新しい続きです。

シルマと再会した今と違い、トゲトゲした不機嫌なアレックがとんでもなく怖くて、それを相手にしているブレットがとても不憫で(苦笑)
こうしてみると、今のアレックが素直に笑ったり泣いたりできるのは本当にすごいことなんだろうなあと思うわけです。そしてそれは確実にシルマが影響しているからと言えるので、ああアレック、キミは本当にシルマと出会えてよかったよね、と私も泣いて喜びたくなります。それでなくても、彼の周りは好い人ばかりなんですから。


続き、なるべく早く更新できるように努力します。


いつも拍手・ランクリありがとうございますー!ヽ(*´Д`*)ノ
| prev | top | next |
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
プロフィール
HN:
春野悠
HP:
フォト
バーコード
ブログ内検索
忍者ブログ  [PR]
  /  Design by Lenny