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サイト「Related Worlds」に関するつぶやき。
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コードブルーと皿屋敷(エレベーター・ガール上げました)。
「エレベーター・ボーイ」を書いたのがもう一年以上前のことになるので、ということは「エレベーター・ガール」の冒頭を書いたのも一年以上前になります。
冒頭書いて、おばあちゃんが脚の骨を折って、それでずいぶんと長い間ストップしていました。ところが、一度書こうという気になったら、最後まで書ききってしまえたのです。自分でびっくりです。

Side:Bと銘打ちました、こちらはヒロト君こと、篠宮裕人のお話となります。
思えば、かなえさんの視点で描いた篠宮さんの姿は、かなえさんにとっては「自分を助けてくれた人」ということになるので、カッコよく見えて当然なのです。
ただ実際は、そーんなカッコいい人でもないのよと。以前にも書いたことがありますが、私が描くヒーローはどこかカッコ良くて、またどこかカッコ悪いのです。裕人に関しては、とにかく「自分には無理だ、無理なんだ」と言い張るばかり。でもそこで頑張っちゃうあたり、私はこの裕人というキャラクターが好きです。

いただいたコメントに以前、このようなお返事をしたことがあります。
⇒「ただそれは、単なる正義感だけで動いたものではないように私は思います。裕人にはもしかすると、かなえを助けることで得られる何かがあったのかもしれません。」
(2013.12.22 「フーラス14-3更新+エレボーイお返事」より)
あまり、作品に関して作者自身で解説はしたくないのですが、つまり、かなえを助けた裕人には常に祖母への想いがあったのだと思います。

突然ですが、コードブルーの放送を実際に聞いたことがありますか。

ちなみに、コードブルーとは、病院内における緊急召集のことです。心肺停止などの患者の容体が急変した際に、手の空いている医師や看護師は担当がどのような科にも関わらず、とにかく現場に駆けつけなさい、という命令です。スタットコールとも呼ばれるそうです。
病院内の内線電話には、すべてこのコードブルーに直通するボタンが存在します。
私は職業柄、過去に三度ほどこの放送を聞いたことがあります。当然、年に二回あるかないか、滅多にかかるものではありません(私が行っていた病院に限ることですが)。
初めてこの放送を聞いた時は、なにせ初めてだったものですから何が何だかわかりませんでした。ただ、二度目に聞いた時は、それがどういう意味を指しているのかを当然わかっていたので、怖くて仕方ありませんでした。自分と同じこの院内に、命の危機にさらされている人がいると思うと、自分には何もできることはないのに、とにかく心臓がどきどきして自分の仕事が手につかなくなってしまうほどです。

上にも書きましたが、コードブルーは患者が急変した際にかかります。そのため、どれだけ医師や看護師が懸命な処置を施しても、助からない、ということも少なくないのです。
そうして亡くなってしまった方がいるということも私はよく知っているので、だからせめてこの話の中ではみんな助かってほしい、という思いも込めて書きました。


ちょっと話が暗くなってしまったので、明るい話を。

落語の皿屋敷が大好きなのは、私です。
初めて聞いたのは、高校生の頃。女流落語家さんでした。そらもう、女の人がお菊さん演じるのだから、実にリアリティのあるお菊さんでした。
皿屋敷といえば、管理を任された十枚あるはずの大切な皿が、一枚足りないということになり(本当は一枚隠されてしまっていた)、その咎を受けて井戸に切り捨てられてしまうお菊さんのお話。井戸から現れるお菊の幽霊が皿を一枚、二枚と数えていって、九まで数えて一枚足りないと嘆く場面を見ると、呪われてしまいます。

落語の皿屋敷はその後のお話。
幽霊お菊があまりにもべっぴんだって噂で、町の男どもがお菊さん見たさに皿屋敷へ行きます。九枚まで聞くと死んでしまうなら、六枚ぐらいで逃げればいい、とそんな具合です。実際に見たお菊はやっぱりいい女。噂が噂を呼んで、毎晩のようにお菊の見物人があれよあれよと増えていく。増えれば当然身動きとれず、六枚くらいで逃げるって算段が、そうもいかずにとうとう九枚まで数えるところを聞いてしまった――!
とまあ、最後までは書きませんが。
「おきーくちゃーん!!」
「はあーい♥」
このやりとりが実にいい!
それまでお堅いものを想像していた私ですが、それを聞いて覆されました。落語って面白い!
作品にユーモアを持ってくるなら、落語から学ぼうと思いました。


さて、珍しく長く語りすぎました。
そろそろこのへんで終わりにしましょう。
さっそくの拍手、ありがとうございます。

……先日の授賞式のことも語らねば。
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