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サイト「Related Worlds」に関するつぶやき。
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『ローン・レンジャー』
8月になっちやいやしたね。
去年に引き続き、今年もお盆休みとやらがないフラグが立っちやいやしたので、三連休のない今月は愚痴吐きまくりでお送りしたいと思いやす。
(去年の8月は自分の好きな事選んだ結果お盆休みがなくなったので、それはそれでよかったのですが、今年は完璧に仕事です。ぷりーず、さまーばけーしょん)


ところで、今年は吉田ケイさまの「オンライン文化祭2013・帰」に参加させていただこうかとたくらんでおります。ただ、すでに草稿はできあがっているのですが、これを妥協点にまで(満足するまでとはいわない)改稿していけるかが問題なので、まだ参加の有無は確実に決まっていません。その辺り、追って連絡いたします。


さて、続きは映画『ローン・レンジャー』の感想です。例によってネタバレ全開なのでご注意を。
(そういや『風立ちぬ』の感想書いてないなあ)

『ローン・レンジャー』
うちの母上がジョニー・デップの大ファンなので、まあ私も映画は大好きなのでさっそく一緒に観てきました。
宣伝を観る限りは、もっとお堅いものを想像していたのですが、さすがはディズニー映画。初めに少年が出てきたところでもう「あ、悪くない。この作品はたぶん展開的には子どもでもわかりやすくできているな」と思いました。この物語は、移動遊園地かな、にやってきた少年がそこに飾られた老いた先住民族(実は生きている)に出会うところから始まるわけで、全体的にはその先住民族(トント)が少年にローン・レンジャーの伝説を語って聞かせてやるという作りになっています。
しょっぱな語って聞かせるのが、ローン・レンジャーとトントが銃を手に銀行強盗をする場面。少年は「ローン・レンジャーは正義の味方だって聞いたけど!」のようなことを言うのですが、まあ、いうなればトントが語るのはその銀行強盗に至るまでの過程ですよね。観終わってから思ったのですが、その頃のトントがジョンと一緒にいて一番楽しかった場面だったんじゃあないのかなとふと。

そもそも私、タイトルの『ローン・レンジャー』っていったいどんな意味なのかすら知らないで観始めたんですよね。それで最初に検事のジョンが出て来たもんだから、あれ、ローン?ロー(Low:法律)?とかアホなことを考えていたんですが、テキサスレンジャーたちの末路を知ってから、ああそうか、直訳すれば「ひとりぼっちのレンジャー」だ、と納得。たったひとり生き残ったレンジャーのお話だったわけです。
ジョンの兄貴が優れたレンジャーだったもんだから、生き残ったレンジャーが誰なのか、期待(敵方は警戒)するのはみんな兄貴のダンのほう。それなのにスピリット・ホース(白馬)が「スピリット・ウォーカー」に選んだのは法律第一の馬鹿なジョン。いやー「キモサベ」ってどういう意味だと訊くジョンからの質問に、トントの「"兄貴のほうが良かった"」って返事はたまりませんでしたね。たぶん別の意味があるんだろうなとは思っていましたが、本編でその答えが出てたかしら。…私には記憶がないので今さっき調べましたが、「キモサベ=信頼できる友人」という意味でした。やっぱりね。それじゃあ、トントはわりと早い時期からジョンを信頼に値すると思っていたってことなのかな。さんざん「生き残るのが弟のほうじゃなく兄貴の方が良かった」なんてなじってたのにねえ。にやにや。

冒頭でコール氏が懐中時計の鎖をくるっと回して時間を確認する仕草に、すげーなんだこの時計の見方!と思っていたのですが、もうそこからが伏線だったとは。銀の懐中時計の真実がまさかそこまで大きな問題になるのだとは思いもしませんで、そこから持って行くラストはびっくり。とにかく、銀がキーワードになる物語でした。
トントがレンジャーバッチ?から作りだしたシルバーブレット。私はコナン愛読者なので銀の弾丸が出た瞬間に、そうか真の敵を打ち抜くシルバーブレットか、と気づいたもんですが、最終的にジョンがそれを使った時の使い方。標的こそ然りでしたが、最後の最後まで殺す道具には使わなかったんだなというちょっと意外な感想。
この話の何が一番ディズニー映画らしかったかって、私に言わせればそれはもう悪役の最期の描き方です。最初から最後までたぶんかなりの人数死んでるんですよ。というか殺されているんですよ。兄のダンなんて特にひどい殺され方をしています。それでもこの映画のテーマとしてうたっているのは「世界を変えるのは、正義か?復讐か?」なんです。私はこのテーマを知った時に、果たしてあのディズニーがどんな答えを出すのか(まあ、ディズニーはただの配給会社なのかもしれませんが、でもその名を前面に出している限りはまさしくディズニーらしさ、っていうものがついてくると思うのでここではそう書きます)、がすごく気になっていました。
そしてラスト。トントもジョンも"直接的"には悪役兄弟を殺さなかった。たぶん「運が正義に味方した」って感じなのかな。ただ、復讐なくしては、そこまでの結末には至らなかったわけで、そう言った意味で言えば正義か、復讐か、どちらも答えは出てないなというのが私の個人的感想です。ただそれがいいんだと思います。上から目線で言ってますが、この物語をバッドエンドで終らせないためには、そうした結末が一番ふさわしいんでないかなあと。でもって、私が一番好きなラストへの持っていき方でした。


長々と語ってしまいましたが、結論としては観て良かったです。面白かった!配役も音楽も展開も舞台もとてもよかったです。
うん、母も言っていましたが、トントが語って聞かせた話の中身の主人公は間違いなくジョン・リードですが、映画自体の主人公はこれはもうトントでしたね。



そういえば、コバルト本誌掲載短編『英国マザーグース物語 Coming back to you』の感想も書こうと思っていたのですが、久々に熱あげて感想を書いたので、もう力尽きました。すまぬ。
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