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英国マザーグース物語

 
おひさしぶりです。
いつも拍手・ランクリありがとうございます!
もうすぐフーラスも10000hit。なにか感謝の気持ちを込めてお送りできたらいいんですけれど。短編とかおあそびとかね。
「これなんかどう?」とか、もしあれば連絡お待ちしています。はい、あの、できるだけ善処いたします。
でもあれか。本編早く更新しろって話ですかね。
フーラスは(おそらく)もうすぐ更新予定です。

さてさて、また感想です。感想ばっかり申しわけない!

今回は久賀理世さんの『英国マザーグース物語』シリーズです。最新作3巻「哀しみのロイヤル・ウエディング」が発売されたのでさっそく。
ネタバレしているので、やめてくれって方と、あんたの感想なんか読みたかないよって方はここでくるっとリターンしてください。







 

この作品はまず表紙の絵にずきゅんときて、登場人物の設定にもまたずきゅんとやられた、例により、典型的私好みの作品です。
前回の勝田文さんの『ちくたくぼんぼん』の時にもちろっと説明したのですが、この物語のヒロイン、セシルと、ヒーローのジュリアンもその枠にかっちりおさまります。

女としての自信は全然ないから、愛される自信だってない。顔も知らない婚約者との結婚だから、きっとそこには幸せな未来なんて望めない。けれども、家のためなら逃げはしない。
――ただ、正式に婚約するまでのあと一年は、顔の知らない婚約者の話は一切聞かないし、婚約者には絶対会わない、自由にやらせてもらう!
と、兄に宣言し、少年に変装してロンドンの街の新聞記者になったヒロイン、セシル。
片や、顔知らぬ婚約者が少年新聞記者になったという面白い話を友人のダニエル(セシルの兄)から聞きつけ、セシルに婚約者という身分を隠し、パートナーとして同じく新聞社で働くことになった、容姿端麗、頭脳明晰、ついでに物腰のやわらかなヒーロー、ジュリアン。

ね。この設定、私がハマらないわけがない!(笑)
ということで、さて。ここから本題の、三巻の感想に入ります。

ジュリアンの頑張りで徐々に距離が縮まってるところが如実に表れてきましたね。
でも新聞記者としてのパートナーであるジュリアンはセシルが女性であるということは知らない、という設定。そこはどうしたって超えられない。
もう潮時なのではないか、というダニエルと同じく、読んでいて私も思うけれど、今の関係が壊れてしまうのが怖いジュリアンの気持ちもよくわかってしまう。
セシルはセシルで、来春には約束通り見知らぬ婚約者との正式な婚約があるから、そのうちにパートナーのジュリアンとは共にいられなくなってしまう、と胸をいためているし…
あああ、読者をすっごくもどかしい思いにさせてくれます。

私は、秘密のベールに覆われた謎なヒーローっていう設定が好きなのですが(ご存じの通り、フーラスにそれがよく表れていますが)、この物語においては、ヒーローの正体をヒロインだけが知らなくて、読者にはもう最初からわかっているのです。だから、また違った意味で、いつヒーローの正体がヒロインに明かされるのかどきどきそわそわしてしまう。この物語の魅力はそこだなあと勝手に思っています。

今回のモールス信号のくだり。
本編ではその答えが明かされていないので、気になって気になって仕方がない私(笑)は独自に解いてしまったのですが、読んでいてすごく切なくなってきますね。ジュリアンの「それでもいいんだ」って言葉がもう…
読んでいる私は、ちゃんと文字になっているからいくらでも調べようがあるけれど、音で聞いただけでは、普通の人はモールス信号なんて知らないですからね。「すでにほどけてとりもどせない信号が、惜しくてたまらなかった。」(p.200)というセシルの気持ちもまた切ないものでした。

婚約者の正体を知るまで、あと六カ月ちょっと。そのカウントダウンがたまらない…!
長々と、自分の好きなところばっかり書きましたが、全体的にまとまっていて読みやすくてよいです。

久賀さんの書かれる文章は、くどくどしてないし、難しい単語づらづら並べないし、私としてはとても参考にしています。

次巻も楽しみだ…!








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