サイト「Related Worlds」に関するつぶやき。
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この世で一番尊敬するひとへ
http://www.leemac.freeserve.co.uk/
この訃報を知ったのはついさっきでした。
正直、今もショックで涙が止まりません。
ずいぶん前から病を患っていたとは聞いていましたが、やっぱり覚悟なんてできるわけがありませんでした。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんは、私がこの世で一番尊敬しているひとです。
思えば、はじめはハリーポッター人気の影響で、さらにジブリ映画の原作になったということで火がついた女性作家だとしか思っていませんでした。私が高校一年になったばかりの頃です。その頃の私はJ.K.ローリングさんにすっかりほれ込んでいる身であって、ハリポタ以上に面白いものなんかないと思っていた世界の狭いヤツで、同じ女性作家であるダイアナさんを意味もなく変に毛嫌いしていました。
私が図書館に足しげく通い出したのもちょうどその頃で、YA書棚の外国ファンタジーはほとんど手にとっていました。読んでいない外国ファンタジー本がそろそろなくなってきた、というところで、ようやく私はしぶしぶDWJの『魔法使いハウルと火の悪魔』を読んでみることにしたのです。一応ジブリ好きではあるので、映画の影響もあったんだと思います。
読んでみて、私の今までの常識(というかなんというか)が大きく覆りました。
それまでどうして読まなかったんだろうって思うくらい、ものすごく面白かったんです。今まで読んだことのないユーモア感、物語全体に引かれた伏線が最後になって一気に回収されていく爽快感、それにちょっぴりほんわかする恋愛要素。日本語に翻訳されたものではあったけれど、でも原書が面白いからこそ翻訳されたってその面白さは変わるはずがないんです。ハウルを読んでからというもの、すっかりダイアナ作品にはまりこんだ私は、図書館で探せるだけ探し、たくさんのものを読んできました。
このMEMOで過去に書いたことがあったかと思いますが、今書いている『魔法の石フーラス』は私が今までで一番読んで衝撃を受けた『魔法使いハウルと火の悪魔』が大きく影響しています。そして、フーラスは当時高校生の私が初めて終わりまで書いた作品です。ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの作品に出会わなければ、今あるフーラスはなかったし、そもそも小説を書こうという気にもなれませんでした。もっと言えば、もともと理系の大学を考えていた私が、文系の、しかも文学部に入ろうと思ったのもダイアナ作品の強い影響あってのことです。
私にとって、それだけダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの存在は大きなものなのです。
いつかイギリスに行ったら、ダイアナさんに会ってみたいとずっと思っていました。もし会えたら、「あなたの作品に出会えたから児童文学作家になりたいという夢を持つことができました」って言いたいなとかそんなことを思っていました。
だから、余計にショックが大きいんです。
人はいつか死ぬものなんだってわかっていても、やっぱりその日がくるとものすごく悲しいんです。
まだまだもっと多くの作品を書いてほしかった。新しい作品ができたらしいと聞くたびに私は心を躍らせました。そんな日がもう来ないのだと思うと、とても寂しいです。
私はいつもダイアナさんからの言葉をメモした紙を持っています。
映画ハウル公開記念のインタビューで、彼女がファンタジーを書きたい人へアドバイスしてくださったものです。
大切なことが二つあります。一つは、リアリティー。ファンタジーは、いつも現実に起こっていることがベースになければなりません。もう一つは、自分が面白いと思わないような物語を書いてはいけないということ。だって、自分が面白いと思わないものをどうして他の人が面白いと思えるの?
今までたくさんの物語を作ってくださって、ありがとうございました。
どの物語もとても大好きなものです。いつかちゃんと原書で読めるようになって、たくさんの作品が生まれた故郷のイギリスに遊びに行きたいと思っています。
心からご冥福をお祈りいたします。
春野悠
私の敬愛するDiana Wynne Jones先生へ
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COMMENT
- 無題
-
ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの訃報、ここではじめて知りました。
わたしからも心からのご冥福をお祈りいたします。
児童文学好きとしては、やはり彼女の作品は避けて通れないものがあると思います。
わたしもジブリのハウルから知った人間ですが、初めて読んだときに、ものすごく衝撃を受けました。
世界観がとても独特で、ちょっとおどろおどろしいけれど、すごく引き込む力があって、読み始めると一気に読んでしまうという。
わたしはハウルシリーズと「9年目の魔法」しか読んでいませんが、新しい物語が紡がれることがなくなると思うと、とても悲しいですね。
それから、余談ですが、リンクを張らせていただきました。
お暇なときにでも、ご確認いただけると幸いです。
それでは、失礼します。
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